INTRODUCTIONイントロダクション

地上最強の肉食恐竜なのに獲物を狩ろうとせず、暗闇を怖がる、ティラノサウルスのティラノ。翼があるのに空を飛べない、プテラノドンの少女プノン。
2匹は出会い、地上唯一の楽園と呼ばれる“天国”をめざして旅をします―。

シリーズ累計200万部を超える宮西達也の大ヒット絵本“ティラノサウルスシリーズ”『ずっとずっといっしょだよ』『わたしはあなたをあいしています』『わたししんじてるの』(以上ポプラ社刊)を原作に、日本&中国&韓国の合作で製作、そして日本が誇るアニメーションスタジオ・手塚プロダクションがアニメーション制作を担った長編アニメーション映画、それが『さよならティラノ』です。

映画『さよなら、ティラノ』

監督は『劇場版名探偵コナン』シリーズやアニメ版『GODZILLA』3部作などで知られる静野孔文。脚本は『攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX』の佐藤大、『映画クレヨンしんちゃん』シリーズのうえのきみこ、『009 RE:CYBORG』の福島直浩の共同。キャラクター原案&プロダクションデザイナー&アニメーション監督&絵コンテは『グスコーブドリの伝記』の江口摩吏介。キャラクターデザイン&総作画監督も『グスコーブドリの伝記』の三嶽理絵。音響監督は『ヱヴァンゲリオン新劇場版』シリーズや『天気の子』の山田陽など、日本アニメーション界を代表する俊英スタッフが一挙集結。

映画『さよなら、ティラノ』

ヴォイス・キャストもティラノ役の三木眞一郎、プノン役の石原夏織を筆頭に、悠木碧、小西克幸、井上喜久子、森川智之、檜山修之、石塚運昇、島本須美、竹達彩奈、津田健次郎、上田燿司、柴田秀勝、斉藤貴美子などベテランから中堅、若手まで超豪華声優陣が勢ぞろい! またオープニングナレーションを原作者の宮西達也が担当しています。

映画『さよなら、ティラノ』

そして今回、特筆すべきは世界的評価を得続ける作曲家で『戦場のメリークリスマス』『ラストエンペラー』『母と暮らせば』など映画音楽の分野でも旺盛に活躍し続ける坂本龍一が、1987年の『王立宇宙軍 オネアミスの翼』以来33年ぶりにアニメーション映画音楽を手掛けたこと! 今回は日中韓の合作スタイルへの共鳴と、作品内にこめられたテーマ性への共感、また幼い頃から手塚治虫の大ファンでもある彼は、手塚プロダクションからの依頼ということもあってオファーを快諾し、子どもから大人までときめくこと必至のゴージャズかつ壮麗な楽曲の数々を披露。ハナレグミ&コトリンゴが歌うエンディング曲『楽園をふたりで』のプロデュースも担当し、見事なまでの画と音の融合を果たしてくれています。

映画『さよなら、ティラノ』

愛らしいものから凶暴なものまでさまざまな種類の恐竜たちが織り成す躍動感、ダイナミックなスペクタクル・シーンの数々、また「なぜプノンは空を飛べないのか?」「なぜティラノは肉食しないのか?」といった謎から浮かび上がっていく哀しいほどに繊細な心の機微、そして「果たしてこの世界に本当の楽園はあるのか?」をはじめとするシンプルかつ奥深いメッセージは、万国共通かつ老若男女を問わず見る者の胸に響きわたることでしょう。